マンハッタン

今日も映画の話の続き...今日は「マンハッタン」だ。続けてウディ・アレンの映画。そういえば、昨日、書き忘れたけど、「ミッドナイト・イン・パリ」はウディ・アレン本人が出演していない映画だった。でもウディ・アレン本人が演じる「マンハッタン」の主人公と「ミッドナイト・イン・パリ」の主人公はすごく似た人に見える。見た目がまるで違うのに。監督の仕事ってそういうことか、と思う。

「マンハッタン」に関しては、モノクロで見るニューヨークの風景と、ガーシュウィンの音楽だけでもう満足、という気もする。ずるいよ、それは、という。ラプソディー・イン・ブルーをバックにクイーンズボローブリッジが映った時点で、はい、ありがとうございました、って思うもんね。

この映画が好きなのは、とてもとてもパーソナルな、個人的な(同じか)映画、というところ。実際には多くの人が関わってできているに違いないのだけれど、自分で監督をして主演もして、ヒロインは自分の彼女(当時はもう違ったのかな、どうかな、わかりにくいよねえ)。そして好きな音楽をBGMにして、好きな街ニューヨークを舞台にする。何もかもが自分、自分、自分。映画は集団の芸術なんだと思うけれど、せっかく見るんだったら、会議で話し合った結果みたいなものより、思い切り個人の自分勝手な世界を見たい、と思うのだ。プロジェクト、という感じがするものより、そちらの方が好みだな。いや、巨大プロジェクトの映画にも良さはあるし、そちらしか見ないという人もいるだろう。