クレイマー、クレイマー

まだ続くよ、映画の話。

今日は「クレイマー、クレイマー」。これ、原題は、Kramer vs. Kramer で、本編を見ると、なるほど、と思うんだけど、邦題は何が何だかわからないよね。そういえば洋画の原題って、中身を見たら意味がわかる、っていうの割に多くて、邦題になるとその仕掛けが消えちゃう、っていうパターンがよくある気がする。楽しみが一つ減っているんじゃないかな。

この映画は、中学一年生の時に学校の映画上映会みたいなので見た。あれ、劇場にみんなで行ったのか、体育館とかで上映したのか、それもよく覚えてない。最初に見た時はとにかく子供に感情移入して、大人は勝手だな、子供の気持ち考えてくれよ、とか思っていた。

次に見たのは13年後だった。まあ、そうなるよね。なにしろ、昔はテレビで放映されない限り、劇場で見た映画を再度見る術ってほとんどなかったから。見る手段ができた頃にはもう大人になっていた。26歳で見たら、見事に視点が反対になっていた。なんてわかりやすい。ああ、仕方ないよね、そうなるよねえ、と思いながら見ていた。ただ、大人になってからも何年かおきに見る度に視点が変わっていったような気がする。最初は夫のテッドに肩入れしていたと思う。それがだんだんフラットになっていった。それは自分が変わったのもあるし、世の中が変わったのもあるだろう。

珍しくないと思うけど、私はこの映画でフレンチトーストの作り方を覚えた。名場面だ。ただ、最近になって、あの作り方はあんまりよくないっていう話も聞いた。そんなことを言わないでよ。