ハイ・フィデリティ

今日も続くよ映画の話...

「ハイ・フィデリティ」は、同名小説の映画化。みなさんは、小説があって、それを原作にした映画がある場合、どちらを先に読む(見る)ことが多いですか。私の場合は、特に意識していないことがほとんどだけど、結果的に「映画→原作」の順になることが多い。映画を見て、え、あ、原作があるんだね、じゃあ読もう、ということになるという。あ、あの小説、映画になるんだ、じゃあ見ようかね、ということはあんまりなかった。先に小説読んでると、映画版でがっかりすることも。

この「ハイ・フィデリティ」の場合は、原作が先だった。偶然本屋で見かけて、あ、この小説面白そうと思って読んだら面白くて、あとから映画版もあることを知ってそちらも見たという流れ。主人公の名前と舞台となる街が変わっているのは残念だけど、まあ、いいか、という感じ。原作はイギリスの話だけど、映画はアメリカの話になっている。

この映画で心に残っているのは主人公の「テープを作ってあげるよ」というセリフ。気になる女の子に主人公が言う。私と年の近い人には、身に覚えのある人、たくさんいるはず。私にもある....(あるんだね)。言っときますけど、どうでもいい人にテープなんて作りませんよ(断言)。何の曲入れるか選んで、順にレコードかけて、一曲一曲録音していく。アナログだから、曲は全部、リアルタイムで聴かなくちゃならない。テープの片面の終わりが近づく度に、あと一曲入るか入らないか問題に頭を悩ませる。入りそうだ、えいや! と冒険に出た時は最後までどきどきだ...なんてこと、簡単にはしようと思わないよねえ。

今の時代だと「サブスクのプレイリスト作ってあげるよ」ってことになるのかな、ありがたみねえなあ。手間も時間もほとんどかからないよね。会って渡す必要すらない。「共有」でおしまいだ。テープ作れないの(作ってもらえないの)、かわいそう(余計なお世話)。

いや、ほんと、この映画の主人公、テープ作ってばかりいる。作りすぎだ。