セント・オブ・ウーマン/夢の香り

映画の話...最終回。ベスト10と言いつつ14本。

今日は、「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」。この映画も、会社を辞めてぶらぶらしていた2ヶ月の間に見た。その頃にちょうど劇場で公開されていた。1992年。この年の映画にだけ妙に詳しいのは、暇で映画を見るしかすることがなかったからだ。

簡単にまとめれば、これは勧善懲悪の映画なんだと思うけど、悪を懲らしめるヒーローが一見、善玉に見えない。いわゆる困った人だ。純真な青年が、やむを得ない事情でこのめんどくさいヒーローと関わり、次々に思いがけないトラブルに巻き込まれるのだけれど、結局はそのめんどくさい人に助けられる、という。見ていない人からすれば、なんのこっちゃという説明だけど。

「この世で最高に好きなものは女だ...そして、だいぶ落ちるけれど、その次に好きなのがフェラーリ」とヒーローのフランク・スレードはいう。この映画で私が特に好きな場面は、彼が初対面の女性とタンゴを踊る場面と、フェラーリに乗る場面だ。やはり好きなものに触れている時、人は輝くのかもしれない。フェラーリを運転して「楽しい!」と叫ぶところで泣いてしまうんだよねえ。

大人になってから、ヒーローが悪を懲らしめた、という映画でこれほど、スカッとしたことはない。子供の頃見たウルトラマンにも勝てると思う。